男子寮物語 第5話「ロッカー」

居住区の個人用ロッカーは、普段は施錠されていない。

空港に駐機しているときや、家族以外の者が出入りするときには、自動的にロックされる。しかし、ミンミンがジェフからマスターキーを預かっているので、実質的にプライバシーは存在しない。

子供部屋のキャビネットに鍵をかけていないのと同じである。

ゴードンのロッカーが半開きになり、隙間からタオルがはみ出していた。

それをミンミンが目ざとく見つける。

「ゴードン、このタオル、洗ってないんじゃないの?」

「いや、まだ四日目だから大丈夫」

「何言ってんの。洗いなさい!」

ミンミンはタオルをつかむと、洗濯機にポンと放り込んだ。

「バージルは?」

「はいはい。今朝使ったばかりだけどね」

バージルは素早く自分のタオルを取り出し、洗濯機に放り込む。

「えーと、ここは……」

「アランなら二週間前から上だろ。5号だよ」

「わかってるわよ、そんなこと」

ミンミンは少しだけ微笑みながら、アランのロッカーを開けた。

すると、中から丸めたタオルが数枚、床へ転がり落ちてきた。

「まあっ!」

ミンミンが顔を赤らめる。

「ということは、二週間以上熟成したタオルか…」

バージルがつぶやいた。

「やった、勝った!」

ゴードンがガッツポーズをする。

「そうじゃないでしょ!」

ミンミンが叫んだ。

しかし、なぜか今回は平手打ちは飛んでこなかった。

【この話の舞台設定資料】
→ロッカー製作 
→洗濯機製作
→洗濯機で事件

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