
国際救助隊が活動を始めてから数年。
世界各地で活躍を繰り返す国際救助隊は、世界の誰もが知る存在となった。
各方面の理解と協力が集まり、それが連携を生み、世界的な救助の輪は少しずつ大きくなっていった。
それに従って、秘密に包まれ唯一無二だった国際救助隊の装備や技術も徐々に普及・量産化され、より多くの人命救助に貢献するようになっていった。
当初、トレーシー一家が孤軍奮闘していた状況から、より多くの機材や人々が救助活動に関わるようになったことで、彼らだけがすべての装備を積んで世界中へ飛び、現場を収束しなければならない状況は緩和された。国際救助隊は、本当に重大な災害にこそ真価を発揮できるようになっていったのである。
そんな中、国際救助隊の機体は近代化改修を繰り返し、必要な装備に絞ってシェイプアップされていた。
そして2号の機内には、それまでより広く効率の良い居住区が誕生した。出動回数が減る一方で、扱う災害の難度は高くなり、長期滞在にも耐えうる居住区が必要となったのである。
そこには「バージル」「ゴードン」などと名札の貼られたロッカーや二段ベッドが並び、私物や菓子が持ち込まれ、男所帯のむさ苦しい下宿と化すのは時間の問題かと思われた。
その時、立ち上がったのがミンミンである。
時には寮母さんのように優しく、時には運動部の鬼マネージャーとして、男たちと居住区を仕切り始めた。
男子寮物語の誕生である。
これは彼らが世界に認められ、重荷から解放され、まだ家族全員が揃っていた、国際救助隊が一番幸せだった数年間の物語である。
※実際の2号居住区は表紙画像とは異なりますが、住人たちの精神状態はおおむねこの通りです。


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