
2号の居住区で男女仕切りのカーテンレールが外れてしまっていた。
国際救助隊では、ブレインズの設計思想に基づいて合理化が徹底され、普及品で間に合うものは何でも利用している。
このカーテンレールも、ごく普通のホームセンターで売っているようなもので、取り付けもDIYレベルだった。
「誰か直してくれない?」とミンミン。
「うーん、2号の整備なら何でも出来るけど、カーテンレールは触ったことないな」とバージル。
「スコットは?」
「これから1号の整備があるから」
「仕方ないわね。じゃゴードンお願い」
「俺は別にカーテン無くても構わないけど‥」
「またビンタくらいたいの?」
「あー、ちょっとコンテナのトイレ行ってくる」
「ホントにもう。誰でもいいから直しておいてね」
2週間後。ペネロープのお付きで出かけていたミンミンが戻ってきた。
「あら。まだ直ってない!」
男たちは無言で居住区から立ち去っていく。
「もう、役に立たないんだから」
そこへ工具箱を持ったブレインズが現れた。
「いいところに来てくれたわ。ブレインズこれお願い!」
「あ、ああそれ今ちょうどカヘリウム合金使った丈夫なのを開発中だから、あと2週間待ってくれませんか」
「あー、もういいっ!ワタシが自分でなおす!」
ミンミンはそう言うと10分足らずで直してしまった。
コクピットでその様子を伺っていたバージルが、ゴードンにささやいた。
「‥いつも乱暴にカーテン閉めるから壊れるんだよな」
ゴードンは無言で激しくうなずいた。
その原因を作っているのはほとんど自分たちだということは忘れていた。


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