2号とモビルスーツの比較
前回サンダーバードの劇中で、機体の大きさが揺らぐという画像分析から、旅客機の窓や建物の手すり・階段が大きさ認知の基準になっている話をした。
その時に作ったA380とモビルスーツの比較画像が良くできていたので、2号とモビルスーツの比較画像も作ってみた。

2号の公式設定では、全長76.2m、全高18.29m。モビルスーツ頭頂高は22mという設定なので、この画像はそれより少々大きめ。MSは脚部サスペンションの状態によって全高は変わるので、おおよそということで。
そんなことより、せっかく作った比較画像だが、以前のA380版に比べて2号とMSの大きさが実感しにくい。足元に整備員がいるので人との比較はできるのだが、いまいち実感が薄い。いかにも「模型を撮影しました」という画像に見えてしまう。
比較のためにもう一度A380の画像を掲載しておく。

こちらはA380の元画像がリアルだったのだが、一目でMSの巨大さが分かる。
足元に整備員はいないが、それは関係なさそうだ。
この違いは何なのだ?
ということで、大きさ考察の続編である。
見たことある物と知らない物
この差は前回も考察したが、ひとつは日常で見慣れた既知のスケールが画像の中に入っているかどうか。
2つの画像の中で、見たことがある物は、A380と整備員、空港風景。
見たことがない物は、サンダーバード2号とモビルスーツ。
大きさを認知する基準となる既知のスケール(物差し)は、旅客機の窓と整備員。
冒頭の2号とモビルスーツの画像は、どちらも日常目に触れない物で、他に大きさを一目で実感できるスケールもない。おそらくこれが、A380画像との大きな違いだろう。いくら空港に並べられたって見たことない物は分からないよということだろう。
ではここでちょっと実験をしてみる。
380で窓が大きさの基準になったので、2号に窓を付けたら巨大に見えるのか。

これはダメだ。大きさがどうこう言う以前に、ただの変な2号だ。
遊園地の乗物感さえただよってきた。
2号の形は、「大きさがよくわからないが、とにかく巨大な航空機」として刷り込まれているようだ。
2号を象徴するアイコンは何か
では2号を表すアイコンは何だろう。これを描いておけば2号に見える、というパーツのことだ。
うろ覚えで描いて、うまくもないしあちこち違うけど、これは2号だなと判別できる最低線はどのあたりか。
・緑色
・丸っこい背中
・吸入口と噴射口あたりの赤色
・黄色いライン
こんなものだろうか。
主翼が前進翼で特徴的なのだが、これが意外と劇中で見えていない。横から見たらわからないのだ。
ここでもうひとつ実験をしてみる。

空軍仕様のロービジ塗装の2号だ。
私には「巨大な軍用輸送機バージョンの2号」に見える。上の窓付きよりは余程自然に見えるのだが、いかがだろうか。吸入口あたりのコーションマークが大きいので機体が小さく見えそうになるが、コクピットの窓のサイズで、少なくとも旅客機サイズだと分かる。
上で挙げたアイコンは形以外一切入っていない。2とかTHUNDERBIRDという文字も、いちいち読むまでもなく2号に見える。

文字がなくても2号に見える。このカタチが巨大輸送機そのものなのだ。
着陸すると後部のカーゴランプが開いて、軍用車両が降りてくる光景が目に浮かぶ。
人によって認識の違いはあるだろうが、私にとってはこの形が2号を示すアイコンだったようだ。
モビルスーツの大きさを認識できるスケールは
今回はAI画像祭りになっているので、最後にもうひとつオマケを。
大きさを表すスケールとして何度も登場してもらっている、グスタフ・カール。
「閃光のハサウェイ/キルケ―の魔女」は、建物や機体のサイズ、人物の配置などについて非常に入念に設計されている。CGによる空間の中に取材に基づいて緻密に構成され、3次元的な嘘がない。
リアルだとか実写の様だとか、ひとことで片付けられないほどの見事な空間構成だ。
空港のシーンも情報密度が高く、とても見ごたえがある。

長い望遠レンズで遠近感を圧縮されたこのシーンも、背景の格納庫群は実写かと思うほどだ。
しかし実はこのシーン、モビルスーツの大きさが実感しにくい。既知のスケールが見当たらないからだ。
手前に軍用車両やグランドスタッフが点在していて、大きいことは分かるのだが、いまいちピンとこない。
そこでこの景色に既知のスケールを置いてみた。

おなじみのA320。なんで軍用空港に民間機が?とかいう話ではない。なじみの薄い軍用機を並べても、既知のスケールになりにくいからだ。
これでグスタフ・カールやケッサリアの大きさがお判りいただけただろうか。


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