模型が教えてくれたこと

「これ作ってくれないか」

ある日友人に渡されたのはアオシマのプラモデル超特大サンダーバード2号だった。

原型は50年も前に発売されたもので、精度やギミックは今時のガンプラなどとは比べようもない。その玩具感は懐かしいと共に今ではかえって新鮮なくらいだった。

「うわーこれはすごい。作るのは構わないけど、あちこち改造させてもらうよ」

そう言って持って帰った。

改めて見ると合わせ目が合わないとかコンテナが本体にはまらないなど、当時のプラモとしてはよくある話で、40センチ近い立派なサイズなのに子供のオモチャのような大きな車輪や飛び出すミサイルまでついている。全部取っ払ってリアルなスケールモデルにしてやろう。

最初はコンテナの大きな玩具車輪穴をふさいで低床化、そして窓のくり抜き。初めてレジンに手を出した。あちこち切ったり貼ったりしているうちに、だんだんエスカレートしてきて、コクピット辺りから機体内部の自作を始めた。途中で3Dプリンターを買ってパーツ作りがさらにエスカレート。

作りこんでやろうと設定をいろいろ調べると、昔のドラマなので公式設定もあやふやだった。ならば映像だけが頼りと一時停止で見てみると、撮影用の模型はシーンによって微妙に形や塗装が違う。このメカどうなってるんだとか、これでは機体内部に収まらないとかいろいろ矛盾が出てくる。

あれこれ考えているうちに、外観は出来るだけ崩さずに、内部は好きに作ればいいという結論に達する。

ただ、デタラメにやるのではなく自分なりの納得いく設定で辻褄を合わせていこう。

こうやって「俺は今サンダーバード2号のFRAM-近代化改装をしているんだ」という設定が出来上がった。FRAM(Fleet Rehabilitation and Modernization)は艦船の話だが、改修を繰り返して何十年も使うのはよくある話で、アメリカのB-52は70年以上運用されている。

そしてそこからどんどん妄想が膨らみ、未来の国際救助隊を考えるようになった。

同時にトレーシー家のメンバーの人生も。

こうして半年、Beyond IRのサイトを立ち上げることになった。ここにあるのは模型製作記であり、サンダーバードという世界を未来へつなぐ創作の記録でもある。模型も未来の国際救助隊構想もまだ未完成だが、これからどんどんディテールアップしていこうと思う。

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